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難治癌治療の切り札「ホウ素中性子捕捉療法(BNCT)」頭頸部がんで世界初の治験スタート!

難治癌治療の切り札「ホウ素中性子捕捉療法(BNCT)」頭頸部がんで世界初の治験スタート! Ref:ほっとメール@ひたち

頭頸部がんで世界初の治験…京大など中性子治療

 放射線を使った次世代のがん治療法「ホウ素中性子捕捉療法」(BNCT)で、喉頭がんや舌がんといった「頭とう頸けい部がん」に対する世界初の治験(臨床試験)が、川崎医科大(岡山県倉敷市)と京都大原子炉実験所(大阪府熊取町)で始まった。

 この療法は、がん細胞を狙い撃ちするため、従来の放射線治療に比べて副作用が少ないとされる。早ければ5年程度で薬事法上の承認を受け、実用化したい考えだ。

 頭頸部がんは、手術で切除すると会話や食事に支障が出ることもあり、患者は放射線治療を選ぶことが多い。ただ、従来の方法では正常な細胞も傷つけてしまい、皮膚がただれるなどの副作用が懸念されている。BNCTの臨床研究では、通常ならがん細胞が減るのに1か月かかるところを、2、3日に短縮できるとの成果がみられるという。

 治験では川崎医科大の患者が、京都大原子炉実験所に行き、中性子の照射を受ける。数十の症例を集めて安全性を確かめる方針だ。既に脳腫瘍の治験は2012年から大阪医科大(大阪府高槻市)と同実験所が始め、6件が進行中だ。

 中性子を発生させる加速器は、住友重機械工業が病院用に初めて開発した。ホウ素を使った薬剤は、半導体材料メーカー・ステラケミファの子会社が手掛け、日本が先行している。安倍首相が昨年の訪露時に、BNCTの治療ができる病院をロシアに建てると表明するなど、国も力を入れている。

出典:ヨミドクター

ロシアに先端がん治療施設、住友重機械工業の中性子線に多くの注目

陽子線のがん治療装置メーカーは三菱電機を筆頭に日立製作所、ベルギーのIBAなどがある。重粒子線は前に述べたように最も最先端のがん治療装置であり、がん細胞に集中する技術が高い。ここは日本企業のシェア100%という市場である。

 日立製作所は政府の最先端研究開発支援プログラムで、北海道大学との共同開発により陽子線の新世代機をすでに作り上げた。承認が得られれば2014年夏にも北海道大学病院で治療を開始する。この新世代機は、陽子を肺や肝臓など呼吸や脈で動く臓器のがん細胞に当てるもの。これまで難しかった6cm以上のがんも治療できることが特徴である。照射量はこれまでの半分以下に抑えており、正常細胞に対しての影響が小さいこともメリットだ。日立はこの新世代機で2016年にも輸出攻勢をかけていく考えだ。また、現行の陽子線装置においては、台湾、韓国などアジアでの受注を狙っており、年3台くらいの出荷をまずは見込む。これだけで200億~300億円の売り上げが見込まれているのだ。

 さて、安倍晋三首相は2013年4月末にロシアを訪れ、最先端のがん治療装置を備えた病院をモスクワ市内に建設することを決めた。この施設で使うのは、世界初のホウ素中性子の装置であり、正常な細胞に一切ダメージを与えずにがん細胞だけを攻撃できる超優れものだ。開発したのは住友重機械工業。国内では福島県郡山の南東北病院で、2014年から臨床試験が始められる。ロシアの新病院は2015年に建設するわけだが、海外としては初めてロシアで臨床試験を申請することになる。

 「ただ問題は治療費だろう。中性子線は悪性脳腫瘍や頚部のがんによく効くといわれ、なおかつ転移したり再発したりするがんを攻撃するにはもっとも有効といわれている。しかし、これを使えば1人あたりの治療費は300万円以上と高額だ。ところが、ロシアには富裕層が多い。この程度の金額でがんが直るなら『へのかっぱ』という人たちがうようよいるのだ。もしロシアにおいてこれが成功すれば、富裕層の多い中国にも適用できる。もちろん米国やEUの大金持ちもよだれを出して飛びつくだろう」

 こう語るのは政府のプロジェクトの関係者だ。国内勢では住友重機械工業に続き三菱重工業も中性子線治療装置を筑波大学などと共同開発しており、こちらも海外市場をメーンに想定している。

 なお、ロシアにおける新病院はモスクワに建設される見通しで、用地取得はロシア側が負担する。総事業費は約100億円。住友重機械工業は目玉となる中性子線装置に加え、陽子線がん治療装置も導入することになっている。

出典:半導体産業新聞

筑波大学×三菱重工業
京都大学×住友重機械工業
北海道大学×日立製作所
新世代がん治療は完全に国策になっています
この市場を日本が牽引して世界でシェアをとり
多くの命が救われるようになれば言う事ないですね


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