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東京の薬剤師求人は給料が安い?ドラッグストアや中小病院は逆にチャンスか?!

東京の薬剤師求人は給料が安い?ドラッグストアや中小病院は逆にチャンスか?!

薬剤師なら薬剤師の過剰問題を一度は耳にしたことがあるかもしれません。「薬科大学の新設ラッシュ」や「薬剤師国家試験」を受け、薬剤師となる人の数が増加の一途をたどっています。

薬剤師国家試験の合格率は比較的高いのが特徴です。2017年2月に行われた102回薬剤師国家試験においては厚生労働省の合格者数の発表によると受験者数1万3,243人のうち合格者は9,479人となっており、合格率は71.58%でした。これは国家試験の合格率の中でも高い部類に入ります。毎年比較的高い水準で合格者を輩出している薬剤師試験ですが、すべての合格者が薬剤師として活躍するとなると「薬剤師が市場にあふれかえるのでは?」という懸念の声があがっているのです。

しかし、そんな声とは裏腹に薬剤師が少なく慢性的な薬剤師不足が叫ばれている地域があります。その地域とは東京です。まず東京都における薬剤師の数を確認しておきましょう。2014年に厚生労働省が発表した「都道府県(従業地)別にみた人口10万対薬剤師数」調査によると東京都の薬局・医療施設に従事する薬剤師の人口10万に対する割合は207.1人で全国1位となっています。人口の流入が多い東京では薬剤師の需要が高いうえに薬剤師の数が全国1位という点で東京では薬剤師過剰は解消されているようにもみえるでしょう。しかし薬剤師試験には合格しても薬剤師にならなかったり、結婚や出産などで職場を離れたりする人も少なくないのが実態です。また多くの薬剤師の求人を目にすることから合格者の数や成り手の数と実際の現場とは隔たりがあり、東京都の薬剤師は不足しているという可能性があります。

では、東京で薬剤師が不足している業種はいったい?

慢性的に薬剤師が不足気味なのがドラッグストアや中小病院だともいわれています。東京では多くのドラッグストアが営業展開され中小の病院も多いことから薬剤師のニーズは多い傾向といえます。一方、東京都の薬剤師の年収はどうなっているのでしょうか。年収については東京において群を抜いており平均で826万円という試算の報告もあります。(平均年収.jp【薬剤師の年収】より転用)もちろん同じ薬剤師でも就業先や雇用状況、経験などによって年収の違いはあります。しかし首都であり人口率も高い東京では薬剤師のニーズが高いことから、他の地域と比べると年収が高い傾向です。さらに別のメリットもあります。東京では多くのドラッグストアや中小病院での求人が存在することから、より自分の希望に即した就業先を選ぶことができるでしょう。特に通勤や生活環境、就業時間などに制約のある人には多くの選択肢があることにより自分の生活サイクルを維持しながら仕事を両立することも可能です。薬剤師不足により多くの求人数が存在する東京こそ、薬剤師の転職を目指す人には有益な地域といえるのです。


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