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痛風薬アロプリノール、260分の1で死ぬ可能性のある反応が生じるも長期経過では生存率アップ

痛風薬アロプリノール、260分の1で死ぬ可能性のある反応が生じるも長期経過では生存率アップ Ref:アロプリノール錠100mg「ケミファ」

痛風薬が早期死亡リスク低減に関連

これまでの研究から、痛風と早期死亡リスクの間には関連が示されている。今回の研究では、最も広く利用される痛風治療薬のアロプリノールがそのリスクに及ぼす影響について検討した。研究の背景情報によると、アロプリノールを使用した患者には約260人に1人の割合で死に至る可能性のある反応が生じるため、処方に消極的な医師もいるという。

Dubreuil氏らは、英国でアロプリノールを処方された5,900人強の痛風患者のデータを調べ、同薬を処方されていない痛風患者の集団と比較した。その結果、アロプリノールを処方された患者は同薬を処方されていない患者に比べ、研究期間中の全原因死亡率が11%低く、全体ではアロプリノールの使用により痛風患者の死亡リスクが19%低減した。

Dubreuil氏は、「このリスク低減は1年目から現れ、その後の追跡期間を通して認められた」と述べている。

さらに今回の結果から、生存率にみられるベネフィットが、稀に生じる重篤な副作用のリスクを上回ることが示唆されると報告されている。

今回の研究ではアロプリノールと痛風患者の早期死亡リスク低減の間に関連が認められたが、因果関係は裏付けられていない。この研究は米国立関節炎・筋骨格・皮膚疾患研究所(NIAMS)、米国関節炎財団(AF)およびVAボストンヘルスケアシステムの支援により実施された。研究結果は、「Annals of the Rheumatic Diseases」オンライン版に3月24日掲載された。

出典:健康美容EXPO

医薬品・医療用具等安全性情報
Pharmaceuticals and Medical Devices
Safety Information No.187

【1】 アロプリノール  販売名(会社名)

 アイデイト錠(鶴原製薬)
 アデノック錠(三菱ウェルファーマ)
 アノプロリン錠(アズウェル)
 アプリノール錠(帝三製薬)
 アリスメット錠(辰巳化学)
 アロシトール(田辺製薬)
 アロチーム錠(沢井製薬)
 アロック錠(日本ヘキサル)
 アロプリノールコーワ錠(興和)
 アロプリノール錠(昭和薬品化工)
 アロプリノール錠(東洋ファルマー)
 アロリン錠(東和薬品)
 アンジーフ(日本ケミファ)
 ケタンリフト錠(太田製薬)
 ケトブンA(イセイ)
 サイトックD錠(東亜薬品)
 ザイロリック錠,同錠50,同錠100
 (グラクソ・スミスクライン)
 サロベール錠(大日本製薬)
 タカナルミン錠(高田製薬)
 ノイファン錠(ナガセ医薬品)
 プロデック錠(大洋薬品工業)
 マサトン錠(全星薬品工業)
 ミニプラノール錠(日本ガレン)
 モナーク錠(エスエス製薬)
 ユーリック錠(日新製薬)
 リボール錠,同細粒(日本シエーリング)

[重要な基本的注意]
腎機能障害のある患者では本剤やその代謝物の排泄が遅延し高い血中濃度が持続するので,投与量の減量や投与間隔の延長を考慮すること。特に腎不全患者に副作用が発現した場合は重篤な転帰をたどることがあり,死亡例も報告されているので,患者の状態を十分に観察し注意しながら投与すること。

出典:医薬品・医療用具等安全性情報187号

薬に限らず作用があるところには副作用があります
作用と副作用を天秤にかけたうえで
ベストな投薬が出来れば言う事ないですね


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