製薬大手、オーストラリアにケシ栽培拡大を要請
世界的な需要急増を受け、鎮痛剤用の天然麻薬の世界最大の供給国であるオーストラリアが供給不足に陥りかねないとの懸念が渦巻くなか、有力製薬会社が同国に対し、アヘンケシ栽培産業をタスマニア島以外にも拡大するよう要請した。
グラクソ・スミスクライン(GSK)、ジョンソン・エンド・ジョンソン、そしてオーストラリアのTPIエンタープライジスはオーストラリア政府に対し、オーストラリア本土で初めてアヘンケシの商業栽培を認めてくれるよう働きかけている。GSKは既に、ケシ栽培を非犯罪化する法律を可決すると見られているビクトリア州で実験を開始している…
アヘンケシにはモルヒネ、コデイン、テバインが含まれている。これらの成分はヘロインなどの違法薬物だけでなく、「ソルパデイン」など、一般的な鎮痛剤にも幅広く利用されている。アヘンケシの栽培は国連に規制されており、国連はオーストラリアを合法的な商業生産が認められるほんの一握りの国の1つに指定している。
独占を謳歌してきたタスマニア農家は大反対オーストラリア政府は半世紀にわたり、タスマニアに栽培認可を与えており、同州農家に年間1億2000万豪ドル(1億800万米ドル)相当の独占体制をもたらした。タスマニア島は、アヘン剤をベースにした鎮痛剤の世界供給量のほぼ半分を担っている。
ケシの栽培・加工はタスマニア経済の重要な一部だ。島の人口は約50万人で、失業率は7.6%とオーストラリアで最も高い。タスマニアの農家はケシの商業栽培を他州に拡大することを求める製薬大手の要請に対して激しい反対運動を繰り広げており、栽培拡大は自分たちの生計手段に壊滅的な打撃を与え、麻酔作用を持つ植物のデリケートな性格からして法と秩序に絡む問題を招きかねないと警告している。
出典:JBpress
以下、Twitterでの反応
製薬大手、オーストラリアにケシ栽培拡大を要請 世界の中産階級の拡大で、鎮痛剤の需要が急増 (2014年3月12日付 英フィナンシャル・タイムズ紙) http://t.co/HDbndO2a2T アヘンですかあ・・・。モルヒネね。
— jiro (@JIROABCD) 2014, 3月 12
タスマニアが世界のアヘンシェア約50%という事にびっくり
タスマニアの農家にとっては死活問題だろうけど
アヘンの供給が足りないのもそれはそれで問題ですね